髪を乾かす重要性とは!頭皮や髪を守る正しい髪の乾かし方

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髪を乾かす重要性とは!頭皮や髪を守る正しい髪の乾かし方

シャンプーの後にドライヤーを使って髪を乾かすことは、温風で髪を乾燥させてしまうし、高温は髪にも頭皮にもダメージになるので、できるだけ自然乾燥の方が髪を傷めないと思われていることが多いです。
しかしこれは大きな間違いで、髪を乾かすことは美髪のためにも頭皮のためにも重要なのです。

そこで今回は、髪を乾かす重要性や正しい髪の乾かし方についてご紹介します。

 

髪を乾かさないことによる3つの問題

濡れたまま髪を自然乾燥させることは、髪にも頭皮にも影響があります。
3つのリスクを起こす可能性が高くなるのです。

 

髪が乾燥してパサついてしまう

温風を当ててドライヤーで髪を乾かすと、髪の毛が乾燥してパサパサになると勘違いしている人がいますが、髪の毛が濡れたまま自然乾燥させた方が毛髪内部の水分が蒸発してしまってパサつきやすいのです。
なぜ乾かす方が髪の乾燥を防ぐことになるのか、それを知るためには髪の構造を理解する必要があります。

毛髪の構造は、中心部はメデュラ、そしてコルテックス、キューティクルと三層構造になっています。
毛髪の90%ほどがコルテックスで占められております。

コルテックスには細胞間脂質のNMF(天然保湿因子)も含まれていて、この部分に保湿のための水分も含まれるわけです。
そして外側のキューティクルが何層にも重なり合ってコルテックスの内部からたんぱく質を含む保湿成分が流れ出さないように守っています。

しかしキューティクルは乾いた状態ではキュッと引き締まって閉じていますが、濡れると少し開き気味になるのです。
その状態で自然乾燥すると、開き気味になったまま長時間放置されるので、髪の内部のうるおいが逃げ出してしまうのです。

これが乾燥の原因となり、髪の毛をパサつかせてしまうのです。

 

髪がうねってまとまらなくなる

髪の毛を乾かさないまま自然乾燥すると、コルテックスの束が乱れてしまいうねりが生じます。
うねりから髪が広がり思うようにまとまらなくなることがあります。

髪は乾かすことで素早くキューティクルを引き締めるので、広がりにくくなるのです。
キューティクルは何層構造にもなっているので、部分的に乱れた状態のまま乾いてしまったり、開き気味のまま摩擦で剥がれ落ちてしまったりすると、コルテックスの状態にも影響を与えてしまいます。

髪がうねっている状態で濡れたまま乾かすと、キューティクルが乱れた状態のまま閉じてしまうためツヤもなくなってしまいます。

 

頭皮の環境が悪くなる恐れ

髪の毛を乾かすことは、頭皮環境を整えるためにも大切なことです。
自然乾燥で生乾きのまま眠ってしまうと、頭皮湿疹の原因を作ってしまうこともあるのです。

皮膚に繁殖するカビの一種によって強いかゆみを発生させたり、雑菌の繁殖で頭皮の臭いの原因になることもあるのです。
そのような状態が続けば、頭皮環境はどんどん悪化して、抜け毛や薄毛になることも考えられます。

髪や頭皮のダメージを防ぐための自然乾燥が、じつは薄毛の原因なることもあるのですから注意しないといけません。

 

髪を乾かす時のポイント

髪を乾かす時のポイント

髪や頭皮を健やかに保ち、きれいなスタイリングをスムーズに仕上げるためには、シャンプー後の髪の乾かし方が大きく左右します。
シャンプー後に正しく髪を乾かしておくと、多少の寝ぐせがついてもそれほど手こずらないで直せます。

それでは、下記に正しい髪の乾かし方を解説します。

 

1.しっかりタオルドライする

ドライヤーで乾かす前に、あらかじめ余分な水分はタオルドライしておきます。
タオルドライの方法は、髪をタオルで挟んで吸収させます。

ショートヘアでタオルに挟めない場合は、タオルで頭を覆って押しあてます。
タオルでゴシゴシと摩擦するのではなく、タオルの吸水性を使うようにします。

吸水性の悪いタオルでは十分なタオルドライができないので、髪を乾かす時に使うタオルの吸水性にはこだわった方が良いでしょう。
マイクロファイバータオルなどがいいですね。

 

2.髪を乾かす場所を選ぶ

お風呂上りに髪を乾かす時に、脱衣所や洗面所でそのまま乾かすという人がいますが、浴室の湯気が入り込んで湿度が高くなっている可能性があります。
湿度が高い場所では、乾くのに時間がかかってしまうので、洗面所や脱衣所で乾かす場合は換気扇を使ったり、窓を開るなど湿度を下げるようにしましょう。

 

3.風量でドライヤーを選ぶ

出力が小さく、サイズも小さいドライヤーを使うと、乾くまでに時間がかかります。
なかなか乾かないので、つい髪や頭皮に近づけ過ぎてしまう危険があるので、ドライヤーは出力が1200ワット以上のもので風量が大きいものを選びましょう。

温度が高くなることが早く乾かせるポイントではなく、風量が大きいことが大切です。
美容室で使っているようなプロ仕様のドライヤーに近いものが市販品でも見つけられます。

ドライヤーの熱で髪や頭皮を傷めないためには、少なくとも20cm、理想を言えば30㎝は離して使いたいので、30㎝の距離でも温風が届くパワーがあるものを選ぶことをおすすめします。

 

4.クセの出やすいところから

髪を乾かす時には、乾きにくいところから乾かすのが基本です。
髪の表面よりも内側の根元からスタートするようにしましょう。

そして、自分の髪の中でクセが出やすいところも早く乾かすことが大切です。
クセは乾いてくると押さえつけたり引っ張ってもなかなか直せません。

乾き始めると厄介なので、濡れている状態で直すようにしましょう。
前髪などで割れてしまいやすいクセなどは、濡れている時に根元から左右前後にしっかり流して乾かすとクセが出にくくなります。

 

5.乾かし過ぎに注意する

ドライヤーの使い方として一番気を付けたいのが、乾かし過ぎです。
よくあるのが同じところだけ何度もしつこくドライヤーを当ててしまうことです。

サイドやフロントはとくにやり過ぎてしまうので、乾かし過ぎて傷んでしまうことがあります。
襟足や後頭部の内側などはまだ湿っていて十分に乾いていないのに、やりやすい部位ばかりを繰り返してしまうのです。

毛先ばかりを繰り返し乾かすのもパサつきの原因になるので気を付けましょう。
後頭部や襟足から乾かし始めるようにして、乾かし方にムラが出ないようにしてください。

 

6.仕上げに冷風を使う

ドライヤーには、温風と冷風の切り替えスイッチがあります。
温風で乾かした後に冷風を使うと、キューティクルが引き締まってツヤを増します。

ツヤ出しスプレーなど使わなくてもきれいなツヤが出るのでおすすめです。

 

ドライヤーを使うとパサついてしまう時の対策

髪を乾かすことは、髪のダメージを防ぐために大切なヘアケアです。
しかし、すでに髪が傷んでいるとドライヤーの温風でさらに乾燥がひどくなります。

キューティクルにダメージによって剥がれているところがあると、ドライヤーの温風で髪の内部の水分がどんどん蒸発してしまうのです。
それでも、自然乾燥をするのはさらにダメージを悪化させることになりますから、素早く乾かす習慣をつけてください。

ドライヤーを使って乾かすと髪がパサついてしまうのなら、タオルドライ後にヘアオイル洗い流さないトリートメントを使ってキューティクルの代わりになるコーティングをしてから乾かすとパサつきを防げます。

 

頭皮の臭いやかゆみがある時の対策

頭皮の臭いやかゆみがある時の対策

頭皮に湿疹ができていたり、ひどいかゆみがあるような場合は、皮膚科に行ってきちんと治療しないと髪が抜ける原因になる場合があります。
そのような症状があるのなら、先ずは正しく治療してください。

そこまでひどくはないけど、頭皮の臭いや軽いかゆみなどがある場合は、髪の乾かし方が間違っているかも知れません。
根元をきちんと乾かさないままでは、頭皮も湿度が高いままの状態が続きます。

髪を乾かし終えた時に、指で髪の根元をかき上げてきちんと乾いているか確認してみてください。
表面や毛先が乾いているだけで、根元はじっとりしているとしたら、根元から乾かし始めるように乾かし方を変えるようにしてみましょう。

 

髪を乾かす重要性についてのまとめ

髪を乾かす重要性についてのまとめ

髪を乾かさないのは、想像以上に髪のダメージの原因になります。
時間がない時など、めんどうに感じることもあるかも知れませんが、髪や頭皮を健やかに保つためにきちんと乾かしましょう。

 

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